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次の休みは平日で、セドリックは朝食をとってから家を出た。 彼は今、自家用車を持っていないので、図書館に行くには公共交通機関を使うか車を借りるしかない。さまざまな乗客が乗り合う地下鉄や電車は、彼にはうるさくてかなわないものなので、彼は迷うこ…
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昨日の晩に少し読み進めた本を持って出勤し、デスクに置く。見えるところにその本があると、何となく気持ちが改まる気がした。 いつも先に来ているリアムが、今日はセドリックより後に来た。セドリックがおはようと言うと、リアムは首だけで会釈をして隣の…
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帰宅して、玄関の鍵を開けようとしたちょうどそのとき、セドリックのスマートフォンには知らない番号からの着信があった。訝りながら応答するとそれはルカで、セドリックは急いで部屋に入ると椅子を引いて腰掛けた。「返却手続き終わりました」 電話の向こ…
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セドリックの勤める警察署にルカが現れたのは、その日の午後四時過ぎだった。セドリックが受付前のロビーまで出て行った、ほんの数分後のことだ。 ルカはいつもの黒いスーツの上に、薄いグレーのマウンテンパーカーを合わせている。サイズが二回りくらい大…
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